夢の話

スイミングスクールでの仕事の途中...
まあ仕事といっても、泳ぎ方を教えるのではなくて
ビートバンを運んだり、部屋の温度を調節したりといったような、
言わば雑用係みたいなものなんだけど。


どうやらレッスンが終わったみたいだ。
水道のそばに掛けられた出席カードに、参加者のネームスタンプを押していく。
カードは水に濡れても大丈夫なようにプラスチック製。
スタンプのインクは、プラスチックのカードに押せる、特殊なものらしい。
赤と紺、二種類のインクがある。


レッスンを終えた子供たちが、水道で手を洗ったり眼を洗ったりしている。
僕はその横でスタンプを押し続ける。
この子はいる、この子もいる、この子は...嗚呼、いたいた。


スタンプにインクをつけようと下を向いた瞬間、
喉にチクリと痛みが走った。咳き込む。
風邪かな、と思っていたら、今度は喉に何かが詰まった。
どろっとした液体。喉の奥からあふれ出して来ている。
何だ此れ...


慌てて水道に屈みこみ、咳をして喉に詰まった何かを吐き出す。
吐き出された何かは絵の具によく似ていた。
スタンプのインクよりも赤い。


喉の辺りで、鉄の味がする。