2005-02-01から1ヶ月間の記事一覧

靴の話

もし、飛び降りるんなら、 まっさらの靴を置いて飛び降りたい。 出来ればナイキが良い。

彼女の話

引っ掻いた。 破いた。 捻じ曲げた。 投げ飛ばした。 叩き潰した。 猟奇的なカノジョ。引き裂いた。 叫んだ。 抉じ開けた。 捩じ伏せた。 突き刺した。

位置の話

人の前を歩くのは嫌いだ。 気が付いたら後ろに誰も居ない、なんてのは淋しいし、 僕が邪魔で、後ろの人が先へ進めなかったりするのは、惨めだ。 前の人が僕を置いていったとしても、 其のときの僕の顔が、其の人には見えないから、 やっぱり僕は後ろを歩く方…

信号機の話

19:30にヘアカットの予約を入れた。間に合わないかも知れない。 急ぎ足で歩く僕を、信号が引き止める。赤だ。 赤信号は渡らない。 どんなに急いでいようと、車の来ない道だろうと、 其処にある信号が赤であれば、僕は渡らない。 信号機には信号機の役割があ…

追記

今日も日記ではありません。 昨日の夜から続いている頭痛がまだ治まらない。 マシにはなってるんだけど。 明日には治まっていると良いなあ。

餓えの話

彼はあらゆるものに餓えている。 だから何でも食べる。 食べるために手に入れる。 手に入れたはしから食べてゆく。 食べたら無くなる。 また餓える。 繰り返し、繰り返し。 彼が今、求めて已まないのは、たった二文字の哀しい言葉。 其れさえあれば、つらい…

追記

折角救って貰った命ですから、 腹を括るしかありません。 括るための腹を準備中です。

括る話

首を括るか、腹を括るか。 そろそろ決断を下さねばならない。

声の話

もしもし、もしもし。 私の声、聞こえますか。貴方の耳に、届いてますか。 貴方の返事、聞こえません。私のほうを見もしない。 頷くだけでも構わないから、何か応答願えませんか。 やっぱり聞こえていないのかしら。 そこで私は考えます。 私本当に話してる…

自由の話

読んでいるかどうかも分からぬ人に怯え、 その日の出来事もそのまま書けない。 表現の自由は何処へ行った。 僕には自由など与えられてはいないんだ。 僕には自由をつかむ勇気が足りないんだ。 そんな僕が、面と向かって話などできようはずもない。 黙ってう…

価値の話

僕は必要とされているんだろうか。 誰でもいい。誰かに必要とされているだろうか。 自分が何の役にも立っていないと思うと、 僕はもう、何もかもどうでも良くなってしまうんだ。 こんなこと、僕じゃなくてもできるじゃないか。 もっとうまく出来る人がいるじ…

花の話

赤い花が咲いていました。 花は自分が嫌いでした。 小さい葉。大きい花びら。鮮やかな赤。 そして、丁度良い太さの茎。 花は言いました。 どうして私の葉は、こう小さいのかしら。 此れでは光合成に不便だわ。 どうして私の花びらは、こう大きいのかしら。 …

一言

全く、この嫉妬心め! たまには干しぶどうみたいになれば良いのに!!

追記

そんなこともあったわね。あったのかしら。どうかしら。 私にはよくわかりません。

罰の話

「何で切るの?」 「痛いから」 「痛いのが好きなの?」 「きらい」 「なら、どうして・・・?」 「此れは罰なのよ」 「罰?」 「今日も私が生きていることへの罰」 「やめられないの?」 「やめたら私に罰が与えられないもの。罰が与えられないと許されない…

追記

少し読みやすくなりました。今日のはちょっといまいち。

ロボットの話

ドクター、調子はどう? 凄い音がしてたけど大丈夫? あれ、なんだ、寝てるの? 研究室の床に転がって眠っている男。 名前は知らない。僕はドクターって呼んでる。博士だから。 彼はもう何年も、一人で研究を続けている。 人間そっくりの、ロボットを作るた…

空の話

何処にでもある空。 何処にでもあるのに誰も持っていない。 空は持つものではなく、在るものだから。 そこに在るだけで良いんだ。 人間だって同じだ。

追記

日記ではありません。ちょっと行間が広すぎて読みにくい。

水の話

喉が痛い。 埃をたくさん吸ったせいだ。昨日から痛かった気もする。でもよく覚えていない。 腫れているんだろうか。 息がつまる。息を吸うと酷く痛むし、吐いても痛む。 呼吸ができない。 まずい。 本当に息が出来ない。 違う。喉が渇いているんだ。カラカラ…