2006-11-12 言葉の話 私はただ、水でも飲むみたいに、言葉を飲んでいるだけだ。 そうして時々、その言葉が勝手に零れ落ちていく。 当たり前のことだ。器がいっぱいになれば水は溢れる。 本当にただそれだけのこと。 私は何かを伝えようともしていないのだろう。 だから、この言葉たちは、最後に自分で自分を殺してしまうのだ。 全てを焼き払って。或いは、全てを無視して。 何も無かったことにしてしまう。 でもそれは、自分で自分を片付けているだけで、そこに意味などない。 全ての意味を回収するために、言葉は言葉を追いかけている。