カオスの話

 また変なものを受信してしまったよ。
 影響受けやすいって分かってんだから読むのやめたら良いのに。センスィティブ。でも止まんない。だって文字が欲しかったんだ。そう、文字が。僕はきっと目から文字を食べている。だからおなかが空くと文字が欲しくなる。言葉を飲み込んで、飲み込んで、飲み込んで。最後に吐き出す。その繰り返し。エンドレス。
 まぁつまり、それが僕の生き方って言うか、活き方って言うか。受け取ったものを吐き出していくんだよね。伝達媒介。さりげなくオリジナルを混ぜながら。徐々に広げてく感じ。どう、分かる?
 それでねー、僕思うんだけどさー、歪みをきれいに映し出すことって難しいよねー。歪みを直すんじゃなくて、昇華するんでもなくて。歪んだまま、そのまま、切り出す。必要以上に歪めたりせずに。無理やり歪めたりせずに。最初から歪んでるものを歪んだ角度から見る。それ。それよ! それが難しい。書いてる自分が歪んでたら、書き方も歪んでくるワケ。書くってつまり欠くってことね。欠けてんのね。だから歪むの。
 欠けてる部分を埋めるために書くから、色々回り道とかしちゃうんだろうね。失敗したなーと思ったらもうそのまま次のステージへステップアップ。過去は振り返らない。何処へでも飛んでっちゃう。フラィアウェイ。実際落ちてても気にしない。そのまま落ちる。堕ちる。墜落。ガシャン。
 だからバラバラになるのかなぁ? バラバラって? 何が? 僕? ???
 バラバラになるのは世界だ。僕の指が切り裂いていく。キーボードをカチャカチャ言わせて。おおよそ切り裂くとは言いがたい。ちょっとつついてるだけ、みたいな感じ。或いは、生卵を素手で掻き混ぜてる感じ。気持ち悪い。でもまぁ、そのうち砕けんじゃない? 先に僕が砕けたりして。実はもう砕けていたりして。僕の、何が? 分かんない。
 ああホラ、見ろよ、こんなに文字が並んでる。イッツァビューティフル! 不味そうな文字。変なものでも食べたんだろう。たとえば、生の渋柿とかさ。そんな顔してるよ、アンタ。もう寝たほうがいいよ。きっとね。
 オッケー、おやすみ。これでまた元通り。