鏡の話

何が正しいのかがわからなくなるような、
歪んだ世界で生きてきたから、
今の僕はきっと、酷く歪んでいるんだろう。


其れなのに、目の前にある鏡には
僕がきれいに映ってるんだ。


つまり、其れはつまり、
全てが歪んでしまった世界では、
鏡すらも歪むということ。


僕は本当の鏡が欲しい。
歪んだ僕を映して欲しい。


醜く歪んだ自分を見て、
もう一度、元の自分に戻りたいと、
強く願えるようになりたい。


僕に足りないのは、きっと其の意思だから。