星のシンパシィ

 分からない。分からないのだ、私には。だってみんな、それぞれ必死に生きてるだろう? 自分だって、必死だろう? 相手だって、必死なだけ。確かに度合いは違うかも知れない。ベクトルだって違うかも。だけど、必死であることに変わりはない。根っこを辿ればみんな同じ。それでも、やっぱり、嫌ってしまったりするんだね。それも必死さ故なのか。人間って難しい。
 分からないけど、シンパシィ。壊れそうになっている。いや、壊されそうになっているのだ。きっと。そういう人種。そういう星の下に生まれたヒトたち。泥をかぶりながら、這いつくばって生きているその生き様が、私の眼にはクールに映る。幸せにはなれないだろう。安息なんて何処にもない。もがくのをやめれば沈むだけ。そんな自分を哀しむでもなく、憐れむでもなく。ただ進むべき道を睨んで、もがき続けているその姿がいい。すごくいい。
 だから私には分からないのだ。そのヒトたちが、嫌われる理由ってヤツが。理由は分からないけれど、どうやら嫌われるらしいことは分かってしまう。そういう人種。そういう星の下に生まれたヒトたちなのだ。